空間脱出

僕はこの空間から抜け出したいと考えている。抜け出さなくてはならない理由は考えても思いつかないが、抜け出す事がとりあえず今の目的だ。

この空間は狭いわけではない。壁があるわけでもない。遠くの景色や空は白く霧がかかっているので、広いことはわかるが狭く感じる。しかも田んぼの中で一本道に立っているので尚更狭く感じる。

こういう空間に閉じ込められた時には大抵はどこか結界が張られているものだ。それを探すことにした。

しばらく歩いていると道が左右に別れていた。右に曲がりしばらくすると洞穴のような穴が空いていた。人一人入れるかぐらいの穴で、みるからに人工的な汚い穴だ。入って何があるのか確かめたいのだが、穴は水の中にあるし沼のようになっている。汚れるのが嫌だったのでここは諦めることにした。

少し歩くとあたりには雪が敷き詰められていた。手はすでに凍っているが不思議と寒さは感じない。

2つ目の洞穴が見えた。1つ目と同じように人一人入れるぐらいの穴で、水の中にある。違いとしては周りに雪があるくらいだ。試しに指一本入れてみたが思ったより水温は温かいようだ。

いい加減入って確かめた方がいいと思っているが、すごく入りたくない！

・・・起床

夢だから水の中でも息できるでしょ